ARCION
WEB / PHOTO / MOVIE / SYSTEM
0  /  100
keyboard_arrow_up
keyboard_arrow_down
keyboard_arrow_left
keyboard_arrow_right

採用難は、採用の問題ではない|福山・備後の中小企業が見落としている本当の原因

 

「求人を出しても、応募が来ない」。その悩みの大半は、採用活動のではなく、その手前で起きています。原因は、給与でも、待遇でも、求人媒体でもありません。──御社の魅力が、応募者に届く“かたち”になっていない。これが、福山・備後の中小企業を苦しめる採用難の正体です。

人手不足が深刻な備後地域で、多くの経営者が「条件で負けている」と考えます。そこで給与を上げ、媒体を増やし、紹介会社に手数料を払う。それでも応募は増えない。なぜか。本記事は、採用難を「採用の問題」から「伝わっていない問題」へと捉え直し、何から手をつければ人が集まり始めるのかを、福山の制作会社アルシオンが実際の制作現場から整理します。

この記事の結論(3つ)
  • 採用難は「条件(給与・待遇)」の問題ではなく、御社の魅力が“可視化”されていない問題。
  • 求職者はほぼ「共感」のフェーズで離脱する。応募は、共感の先にしか生まれない。
  • 打ち手は、求人媒体にお金を使う前に「現場の価値を可視化する」こと。順番を変えるだけで応募は変わる。

「条件を上げれば人が来る」という思い込みが、いちばん高くつく

結論から言えば、求職者は条件“だけ”で会社を選んでいません。給与や休日の数字がいくら並んでも、「ここで働く自分」が想像できなければ、応募ボタンは押されない。そして条件競争は体力勝負です。大手と同じ土俵で給与を吊り上げ続ければ、中小企業はまず勝てません。

応募者が本当に見ているのは、働く現場の空気、一緒に働く人、その先にある将来です。これらは求人票の数字では伝わらない。だからボトルネックは「条件」ではなく、その会社の魅力が、応募者に伝わる形で可視化されていないことにあります。

求職者がたどる5段階と、つまずく場所
求職者がたどる5段階のピラミッド。下の土台から①知る(会社を目にする)、②興味、③共感、④応募、上の頂点が⑤定着。ほとんどの求職者は③共感のフェーズで離脱し、応募は共感の先にしか生まれない。

ほとんどの求職者は「③共感」のフェーズで離脱する

応募は“共感”の先にしか生まれない。共感は、会社の魅力が“可視化”されて初めて生まれる。

図1:漏れの原因は“条件”ではなく、価値を“可視化”できているか。

図1のように、求職者は「知る → 興味 → 共感 → 応募 → 定着」という段階を進みます。そして中小企業の採用が止まるのは、ほぼ「共感」のフェーズです。会社のことは知られ、多少の興味は持たれても、「ここで働く自分」に共感できない。だから応募に至らない。応募は、共感の先にしか生まれません。そしてその共感は、会社の魅力が“可視化”されて初めて生まれます。

求職者は「楽な仕事」を探していない。「想像できる未来」を探している

特に若手は、入社を決める前に職場を“見て”います。人間関係はどうか、どんな環境で働くのか、自分は成長できるのか、すぐ辞めることにならないか。求人票のテキストは、この問いにほとんど答えられません。

一方で、現場が動いている30秒の動画や、先輩が真剣に手を動かす一枚の写真は、「ここで働く自分」を一瞬で想像させます。地方の製造・建設・運送・医療といった“仕事の中身が外から見えにくい業種”ほど、「何をしているか分からない」という理由だけで候補から外されている。その誤解は、見せ方ひとつで消えます。

採用で本当に競うべきは「いくら払えるか」ではない。「ここで働く未来を、どれだけ具体的に想像させられるか」だ。

何から手をつけるか──「求人を出す」の前に、順番がある

お金を使う順番が、逆になっている
採用施策の優先順位(逆ピラミッド)。上の幅広から①現場の価値を棚卸す(人・技術・空気・将来性)、②写真・動画・サイトに“可視化”する、下の頂点が③媒体に出す。多くの会社は③からお金を使うが、人が集まる会社は①から始める。

多くの会社は ③ からお金を使う / 人が集まる会社は ① から始める

土台がないまま媒体に出すのは、穴の空いたバケツに水を注ぐのと同じ。

図2:求人を出す前に、棚卸しと“可視化”という土台がいる。

多くの会社は、図2のピラミッドの最上段(③媒体に出す)からお金を使い始めます。求人サイトの掲載枠、広告、紹介手数料。けれど土台がないまま媒体に出稿しても、穴の空いたバケツに水を注ぐようなものです。

成果が出る会社は、逆から始めます。まず①現場の価値を棚卸す──自社の人・技術・空気・将来性のどこに魅力があるのかを言語化する。次に②それを写真・動画・採用サイトで“可視化”する──誰の目にも価値が伝わる形にする。媒体に出すのは、その後です。

ただし、この優先順位の前に、必ず入れる工程があります。ブランディングの核となる「独自の強み」を可視化すること。何を撮り、どう見せ、どう語るか──すべてはここから決まります。

ここで多くの経営者が見落とすのは、御社にとって“当たり前”のことが、外から見れば、すごい魅力に映るという事実です。毎日のように繰り返す品質チェック、ベテランが無意識にこなす段取り、社員同士に流れる空気。社内では空気のように当然でも、求職者の目には「ここで働きたい」と思わせる決定的な強みになり得ます。自社では気づけないからこそ、外の視点で掘り起こす価値がある。その独自の強みが定まって初めて、写真も動画も“刺さる”ものになります。

そのうえで、着手の優先順位は、おおむね次のとおりです。

  • 現場写真:最も低コストで、最も早く効く。働く人と現場の空気を写し取る。
  • 採用動画:30秒〜数分で「ここで働く未来」を想像させる。応募の質が変わる。
  • 採用サイト:写真・動画・社員の声を一つの導線にまとめ、応募までを設計する。
  • 採用ブランディング:「人が辞めない会社」に見える一貫した発信を、継続して積む。

それぞれの費用感や、サイトと動画のどちらを先に作るべきかは、このピラー配下の各記事で順に掘り下げていきます。重要なのは、最初の一歩を「媒体への出稿」ではなく「価値の可視化」に置くことです。

まとめ:採用難の出口は、求人媒体の“先”にある

採用難は、採用の問題ではありません。御社の魅力が、応募者に届く“かたち”で可視化されていない問題です。条件競争に体力を削られる前に、現場の価値を棚卸しし、写真・動画・サイトで可視化する。順番を変えるだけで、同じ会社が、同じ給与で、まったく違って見えはじめます

福山・備後で「求人を出しても人が来ない」と感じている経営者の方へ。まずは御社の現場の、どこに魅力が眠っているのか。そのお話からお聞かせください。撮影からサイトまで、アルシオンが一気通貫で“伝わるかたち”に可視化してお届けします。

よくある質問

Q給与や待遇を上げないと、やっぱり応募は増えませんか?
A条件も無視はできませんが、応募が止まる本当の原因はその手前にあります。多くの求職者は「ここで働く自分が想像できるか」という“共感”のフェーズで離脱している。給与の数字では、その共感は生まれません。現場の空気や働く人の表情が伝わる写真・動画があれば、同じ条件でも応募の数と質は変わります。
Qうちは「これといった強み」がない普通の会社です。それでも効果はありますか?
Aむしろ、そういう会社ほど伸びしろがあります。御社が“当たり前”だと思っている日々の品質チェックや段取り、社員同士の空気は、外から見れば立派な魅力です。強みは新しく作るものではなく、すでにある価値を掘り起こして可視化するもの。自社では気づけないからこそ、外の視点で見つける意味があります。
Q採用サイトと採用動画、どちらから手をつけるべきですか?
Aどちらより先に、「独自の強みの言語化」と「現場写真」です。撮るもの・見せるものが定まらないままサイトや動画を作っても“伝わらない器”になります。順番は ①強みの可視化 → ②現場写真 → ③採用動画 → ④採用サイト。現状の媒体やサイトの状態に合わせて設計します。
Q製造業・建設業・運送業など、地味と思われがちな仕事でも響きますか?
A響きます。むしろ効果が大きい領域です。仕事の中身が外から見えにくい業種ほど、「何をしているか分からない」という理由だけで候補から外れています。現場が動く30秒、職人の手元の一枚──それだけで誤解は消え、応募の入口が一気に広がります。
Q小さな会社でも、採用ブランディングは必要ですか?
A知名度で大手に勝てない中小企業ほど必要です。大がかりなものでなくてかまいません。「うちらしさ」が伝わる現場写真と社員の声を、一貫して発信し続ける。それだけで「人が辞めない会社」に見え、応募者の安心感が大きく変わります。
Q制作会社に頼んでも成果が出なかった経験があります。今度は本当に応募が増えますか?
A成果が出ない最大の原因は、「撮ること」だけを請け負い、強みの可視化と“応募”という出口の設計を飛ばしていることです。大切なのは、何を見せれば共感が生まれ応募につながるかを逆算すること。アルシオンは強みの掘り起こしから採用サイトの導線設計までを一社で束ね、出口から逆算して作ります。

見えない価値を、可視化してきた ── アルシオンの制作実績

私たちアルシオンは、福山・備後の企業の会社案内パンフレットや、運送会社のプロモーション動画病院のリブランディング写真を数多く手がけてきました。そこで確信していることがあります。採用がうまくいかない会社は、仕事の中身がダメなのではなく、その価値が外から見えていないだけだ、ということです。

なかでも、その会社案内パンフレットホールディングスの公式サイトは、紙とWebをトーンを揃えて連動させた一貫ブランディングの実例です。パンフレットとサイトが互いにリンクし合うことで、紙で受けた第一印象がWebでもそのまま続き、どの接点でも同じ世界観が伝わる。撮影・デザイン・Webを一社で束ねるアルシオンだからできることです。

※本記事の費用感・優先順位は一般的な整理にもとづく参考です。御社の業種・規模・既存の採用施策に合わせた具体的な設計は、個別にご提案します。

濱本悠世(株式会社アルシオン 代表)
この記事を書いた人
濱本 悠世
株式会社アルシオン 代表 / ディレクター・フォトグラファー

広島県福山市のクリエイティブ制作会社アルシオン代表。信条は「見えない価値の可視化」。クリエイティブの核を写真(Phase One 中判1億画素超)とし、Web・映像・3DCG・グラフィック・システムに波及、開発までを手がける。デザイナー・プログラマーをはじめ、各領域を10年以上深掘りした精鋭が、企業の“根っこ”にある物語を引き出し、採用・受注・ブランディングを“伝わるかたち”に変えます。