撮影機材は、一点欠けただけで現場が成立しません。だからプロの出発前の確認は、記憶や注意力ではなく、抜けようのない仕組みで行うべきものです。──その仕組みを、iPhoneひとつに載せました。
ShotCheckPro(ショットチェックプロ)は、撮影機材の忘れ物をゼロにするためのチェックリストアプリです。機材一覧から現場ごとの「構成」を組み、ケースに積みながらタップする。残りがゼロになるまで「出発できます」は出ません。写真・映像の撮影を行う私たちアルシオン(arcion Inc.)が、自分たちの現場のために作りました。ダウンロードは無料です。
- ShotCheckProは、撮影機材の忘れ物をゼロにするための機材専用チェックリストアプリ。無料で、機材登録に制限はない。
- 機材一覧から現場ごとの「構成」を組み、積みながらタップ。残りがゼロになるまで「出発できます」は出ない。充電・フォーマットの状態まで管理する。
- 機材一覧と構成はiCloudで同期。スタッフ全員のiPhoneに最新のリストが揃うので、誰が積んでも同じ結果になる。写真・映像を撮るアルシオンが自分たちの現場のために作り、毎週使っている。
ひとつの忘れ物が、一日を止める
同業なら、一度は聞いたことがあるはずです。往復4時間のロケで、三脚のプレートだけ忘れた。ストロボは持ってきたのに、トリガーがない。フル充電したつもりのバッテリーが、実は前の現場で使い切ったままだった。どれも機材の故障ではありません。確認の抜けです。
そして、クライアントにこちらの事情は関係ありません。撮り直しのコストも、信用の損失も、全部こちら持ちです。だから出発前の確認は「気をつける」ではなく、抜けようのない仕組みにしておく必要があります。
チェックリストは、現場に着いてから見るものではない。積み終わった瞬間に「出発できる」と言い切れることが、この道具の仕事。
メモアプリでは、なぜ足りないのか
チェック自体は、メモアプリのチェックリストでもできます。私たちも最初はそうしていました。ただ、現場ごとにリストを書き直すのが面倒で続かない。バッテリー「4本」を1行で管理できない。そして何より、全部にチェックが付いても「出発していい」とは言ってくれない。ShotCheckProは、この3つを解くために作りました。
- 毎回リストをゼロから作る
- バッテリー「4本」の本数管理ができない
- 充電済みか・フォーマット済みかは別管理
- 全部チェックしても「出発していい」とは言ってくれない
- 機材一覧から選ぶだけで現場の「構成」ができる
- 本数で管理(4/4 まで積んだか一目で分かる)
- 要充電・要フォーマットの印を機材に付けられる
- 残りがゼロになった瞬間「出発できます」と時刻を記録
使い方は3ステップ ── 構成を組む、積む、ゼロを待つ
機材はひとつの一覧にだけ登録します。カメラ、レンズ、バッテリー、ライト、三脚……カテゴリごとに整理された一覧から、その現場に要るものだけを選んで「構成」を作る。カテゴリごとの一括選択で、カメラ周りをまとめて入れることもできます。要らないものは行を左にスワイプすれば構成から外れ、機材一覧からは消えません。
バッテリーは「4/4」のように本数で。要充電・要フォーマットの機材には印が付き、「積んであるが使えない」を防ぐ。機材一覧と構成はiCloudで同期され、スタッフのiPhoneにも同じリストが届く。

似た内容の現場なら、前の構成を複製して差分だけ直すのが最短です。一覧も構成も、構成の中の機材も、ドラッグで並べ替えられます。実際に車へ積む順に並べておけば、あとは上から順にタップしていくだけ。考えることは残っていません。
「出発できます」が出るまで、出発しない
ケースに入れながら行をタップすると、残数が減っていきます。ゼロになったときにはじめて「積み残しはありません。出発できます。」と表示され、出発時刻が記録されます。構成一覧には、準備が終わった現場に「出発可」、まだの現場には残数が並ぶ。どの現場が手つかずか、ひと目で分かります。

もうひとつ、このアプリが他と違うのは「積んであること」と「使えること」を区別することです。充電されていないバッテリーは、ケースに入っていても無いのと同じ。先週の撮影が残ったままのカードも同じです。そうした機材には「要充電」「要フォーマット」の印を付けておけます。バッテリーは「4/4」のように本数で管理するので、3本しか積んでいなければ残数は減りません。
現場の道具として作ってある
使う場所は、夜のロケバスの荷室や、朝5時の駐車場です。だから画面は黒を基調にし、行は片手で押せる大きさにしました。タップすると手応えが返り、画面を見なくても「入った」と分かります。残数の数字と緑のチェック以外、目に入るものはありません。
電波がなくても動きます。処理は端末の中で完結し、機内モードでも山の中のロケ地でも同じように使えます。独自のサーバーやアカウント登録はなく、分析も広告もありません。入力した機材や構成は、あなたの端末とあなたのiCloudにだけ保存されます。
誰が積んでも、同じ結果になる
機材一覧と構成はiCloudで自動的に同期されます。事務所で構成を組めば、現場に向かうスタッフのiPhoneにも同じリストが届いている。積み込みを誰に任せても、上から順にタップして「出発できます」を出すまで確認する手順は変わりません。経験の差で忘れ物が出る、という構造そのものがなくなります。
機材を買い足したときも、一覧を直すのは一度だけ。全員の端末に最新の一覧が反映され、古いリストで積んでしまうことがありません。
こんな人に
- ロケの多いフォトグラファー・ビデオグラファー:往復何時間もかかる現場ほど、忘れ物の代償が大きい。
- ジャンルによって機材が入れ替わる人:商品撮影・ポートレート・建築・動画で構成を分けておけば、毎回考えなくていい。
- バッテリーやカードを複数本運用している人:本数と充電・フォーマットの状態を、機材ごとに管理できる。
- アシスタントやスタッフに積み込みを任せる人:iCloudで同期した最新の構成を上から順にタップするだけ。誰が積んでも同じ結果になる。
なぜ、制作会社がアプリを作るのか
アルシオンは、写真・映像・Web・システムをつくる制作会社です。その私たちがアプリを作ったのは、私たち自身が毎週、機材を積んで現場に出る“使う側”だからです。欲しい道具が市場になかったので、受託の合間ではなく、自分たちの製品として作りました。
ShotCheckProは、企画・UI設計・iOS開発・ローカライズ・App Store公開まで、すべてアルシオンが担当しています。現場の困りごとを、実際に使える道具に落とし込む。この工程は、お客様の業務アプリや業務システムでも変わりません。福山・備後でアプリ開発・システム開発をお考えなら、ご相談ください。
まとめ
出発前の5分で、撮影の一日が決まります。ShotCheckProは、その5分を「気をつける」から「仕組みで抜けない」に変えるアプリです。無料で、機材登録に制限はありません。次のロケの前に、機材一覧だけでも入れておいてください。
