福山熱煉工業株式会社 様
福山市 金属熱処理メーカー 60周年記念動画制作
福山熱煉工業株式会社 様
TYPE
Factory
鉄に、魂を宿す。── 見えない技術が支える、60年。
日本のものづくりを根底で支える金属熱処理メーカー、福山熱煉工業株式会社様の創業60周年記念動画を制作しました。焼入れの火と水、赤熱する鉄の美しさをシネマティックに捉え、完成品の中に隠れて“見えない”熱処理という技術を主役に。創業期の歩みから最新の自動化設備、瀬戸内に広がる拠点までを、一本の物語として描いています。
金属は、熱を通すことで強くなる。焼入れ、焼戻し、浸炭──こうした金属熱処理は、自動車やバイク、産業機械の心臓部を根底で支えながら、完成品の内部に隠れて決して表には出てきません。その道60年、日本のものづくりを支えてきた福山熱煉工業株式会社様の創業60周年記念動画で、私たちアルシオンは映像制作(撮影・編集)を担当しました。ここでは、“見えない技術”をどう映像で主役にしたのか、その撮影のこだわりを、実際のカットとともにお話しします。
- 熱処理は完成品の内部に隠れる“見えない技術”。完成品と、熱そのものの美しさで、主役に引き上げた。
- “炎(加熱)”から“水(焼入れ)”へ──熱処理の核心である火と水の落差を、マクロ・スローでシネマティックに。
- 職人・品質・歴史・拠点・空撮まで、60年の歩みと“今”を一本の物語として撮り切った。
課題:形に残らない「熱処理」を、どう映像で伝えるか
熱処理は、金属の内部組織を変えて強度や耐久性を引き出す技術です。けれど、その仕事は最終製品の見た目にはほとんど残りません。BtoBの領域で、一般にはほとんど知られていない。60周年という節目に、この「知られざる技術」と、そこに注いできた誇りを、どう映像に写し取るか──それが撮影の出発点でした。
こだわり①:完成品を、3DCGで描く
動画は、黒い闇の中に浮かび上がる車・バイク・航空機といった、性能を極めた完成品から始まります。その過酷な性能を、内側から支えているのが熱処理です。

この完成品のカットは、実は3DCGで制作しています。大きさも形もばらばらな車・バイク・航空機を一つの画面に美しく並べ、望遠レンズ相当で圧縮することで、それぞれのサイズ感を違和感なく調和させました。さらに、ライティングを実写映像の質感に合わせて設計することで、CGでありながら映像全体から浮かない、一体感のある仕上がりにしています。

こだわり②:まず“炎”── 鉄を赤める、熱処理の入口
熱処理は、まず「熱」から始まります。鉄を数百度から千度近くまで熱し、内部組織を作り替えていく。この動画で最初に描いたのも、鉄が赤く染まっていく“炎”の工程です。暗い工場と真っ赤な鉄という激しい明暗差を、白飛びも黒潰れもさせずに捉えました。






こだわり③:そして“水”── 焼入れ、鉄が魂を宿す瞬間
炎で熱した鉄を、今度は一気に冷やす。それが焼入れです。急激な温度差によって、鉄はここで硬さと強さ──いわば“魂”を得ます。炎と水、その激しい落差こそが、熱処理の核心です。

鉄は、熱と冷のはざまで静かに目を覚まし、やがて“魂”を宿す。
この一文をはじめ、映像に流れる言葉(テロップ)は、私たちアルシオンが書き下ろしました。熱処理という技術を、詩の言葉に翻訳して添える。それも、映像で“伝わるかたち”をつくる仕事の一部です。
こだわり④:技術は、“人”に宿る ── 職人と品質
どれだけ設備が進化しても、熱処理の品質を最後に支えるのは人です。機械に向き合う職人の手、目に見えない内部の変化を見極める検査──その真剣な眼差しを、丁寧に写し取りました。


こだわり⑤:60年の“歩み”を、数字ではなく人と時間で描く
周年映像が年表の羅列に陥らないよう、数字ではなく、その時々の“人”と“時間”で歴史を写しました。



こだわり⑥:今の実力とスケールを、設備・拠点・空撮で
歴史だけでなく、「今も進化し続けている会社」であることも、きちんと写しました。工場の設備、そして地域に広がる拠点。





そして映像の最後は、瀬戸内海を望む本社・工場の空撮で締めくくります。そこに重なる60周年の記念ロゴも、アルシオンがデザインしました。このロゴは映像だけでなく、式典会場の配布物やスクリーンにも使われ、記念式典全体を一つの世界観でつなぎました。海と工場、そして積み重ねた歳月を一望するこのカットに、次の時代へ向かう会社の姿勢が重なります。

こだわり⑦:映像を支える、音の設計
式典の会場で大きく響く記念動画は、音の力が、映像以上に体感を左右します。この作品では、音づくり(MA)にも徹底してこだわりました。
熱処理の“炎”には、腹に響く豪炎の音を重ね、鉄が焼ける現場の熱量を体で感じられるように。金属を扱う場面では、鈍く重い音と、高く澄んだ音を意図的に使い分け、素材や工程の違いを“耳からも”伝わるよう設計しました。
BGMは2部構成で選定。前半は歴史と技術を静かに見つめるトーン、後半は未来へ向かって高揚していくトーンへ切り替え、60年の“これまで”と“これから”という映像の流れに、音楽そのものを重ねています。
もたらした価値:見えない技術に、“誇り”というかたちを
完成した記念動画は、単なる周年の記録ではありません。社内には、自分たちの仕事の意味と誇りを再確認する求心力を、社外には、知られざる技術への信頼と関心をもたらします。式典・採用・商談など、さまざまな場面で使える会社の“資産”として、これからの60年を支えていきます。
この実績で、アルシオンが担当した範囲
- テロップ(画面上の言葉)の作成:技術を情緒に翻訳するコピーの書き下ろし
- 60周年記念ロゴの制作:映像の締めを飾り、式典会場の配布物やスクリーンにも展開された周年ロゴのデザイン
- 3DCG:完成品(車・バイク・航空機)のモデリング・レイアウト・ライティング・合成
- 撮影:工場・製品・人物の撮影、赤熱や焼入れのマクロ/スロー撮影、ドローン空撮
- 編集・カラーグレーディング:膨大な素材の構成と、映像の質感設計
- MA(音の設計・音楽選定):豪炎の音や金属音(鈍い音・高い音の使い分け)の効果音づくり、2部構成のBGM選定
御社の周年記念動画・会社紹介動画も
創業の節目や、これまで表に出てこなかった自社の技術。その価値は、正しく“見える化”しなければ伝わりません。アルシオンは、撮影からドローン空撮・編集・音まで手がけ、御社の技術と歩みを一本の映像に変えます。福山・備後で周年記念動画や会社紹介動画をお考えなら、まずは御社が積み重ねてきたものからお聞かせください。